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【『ノモンハン : 見下ろす神、地を這う神』 第百回】 [ノモンハン考]

☆昭和59年の中央公論の増刊『歴史と人物』は、特集でノモンハンに詳しい。

 ノモンハンでは、日本の以前以後に例のない大砲兵戦が行なわれたのだが、

 伊藤桂一氏がエッセイの中で、こう述べていた。

   
≪・・・対戦車戦については、速射砲のほか、連隊砲もよく戦って戦火を挙げている。高射砲は水平射撃をすると高射砲としての機能が駄目になるのだが、敵戦車があまりにも多いので、遂には対戦車砲としてこれを使用したが、長い砲身、扱いにくい操作ながら、やはり多くの戦火を挙げた、ときかされたことがある。思う念力戦車を貫く、というところかもしれない。自動砲も秀れた能力を発揮したようだが、私は寡聞にして、自動砲そのものも、戦火のほども分からない。・・・≫


 私は、何度聞いても、この砲の種類について覚えられない^^;

 今回は、ちょいと「高射砲」というものが気になった。

 <Wikipedia>によると、こうある。

   
≪・・・高射砲(こうしゃほう)は、敵航空機の攻撃から自軍を護るために作られた火砲。普仏戦争で敵の弾着観測気球を狙い撃つため、プロイセン軍が用いた軽量砲架の小口径砲がその祖形[1]である。  1912年にドイツが野砲を改造して使用したのが近代的高射砲の始まりである。主に第二次世界大戦において高々度から侵入する連合軍の戦略爆撃機から軍事施設あるいは人口密集地の都市を守るためにドイツ軍は対空射撃管制装置ウルツブルク・レーダーと高射砲を組み合わせ有効な防空戦を展開した。  野戦において陣地あるいは装甲車両等の戦術目標を中・低空から攻撃する戦術爆撃機、急降下爆撃機に対しては高射砲ほどの大きな射高を必要とせず効果的に弾幕の張れる機関砲が利用された。  帝国陸軍では高射砲、帝国海軍では高角砲(こうかくほう)と呼んだ。また、最近は高々度を飛行する敵機を撃墜するには対空ミサイルが使用され、旧来の「高射砲」が出番を失ったためか、比較的低空で地上攻撃する敵機に対する砲を「高射砲」ではなく、「対空砲」と呼ぶことも多い。しかし「高射砲」「高角砲」「対空砲」はいずれも英語では同じ Anti-aircraft gun(対航空機砲、略称でAAG)であり、日本語訳におけるニュアンスの差でしかなく、基本的に同義である。・・・≫


 ノモンハンでは、この高射砲を、水平に使う局面があった訳だ。

   ◇

 くだんの『歴史と人物』を読み進めていくと、

     [体験手記 「高射砲でソ連戦車を撃つ」
               大原秀二(関東軍第六野戦高射砲隊長・当時陸軍砲兵大尉)]

 という、そのものズバリを記す記事があった。

 これによると、こんな一文がある。

   
≪・・・富田中尉、稲葉少尉らがかけ寄り、「八月二十日午後右後方から敵戦車が歩兵を伴って向って来た。この方向は放列より低いので反対脚を高め俯角射撃できるよう砲口前の積土も削り、先頭三両が全高を現わす五百から千メートルに来るのを待って、信管一~二秒の級梯射を浴びせた。弾は戦車の腹下で炸裂、黒煙を上げ、敵は慌てて逃げていった」と報告する。彼らの顔の輝きは今も忘れない。・・・≫


 ふ~む。

 私が気になるのは、その高射砲の貫通能力である。

 この手記を全文読んでも、そのスペックが記されてないんだよなあ。

 ・・・う~ん、私が気にしているのは、旧日本軍の砲弾は、敵の装甲に阻まれたとよく言われるが、果たして、現在の現地のロシアの戦車の残骸を見ると、穴がボコボコ空いているのが見て取れるという。

 私は、その穴が、高射砲という対戦車のイレギュラー砲で空いたものではないと考えたいのだ。

 つまり、通常の火砲で、敵さんの戦車装甲を貫いたものであって欲しいのだ。

 まあ、杞憂なんだけど・・・。

   ◇

     090113_215013[1] (3).jpg

 ところで、上の写真右の、松本零士の<戦場漫画シリーズ>を読んでいたら、正に、高射砲で戦車を撃つシーンがあったので見てください。

     090113_215225[1] (2).jpg
       「零距離射撃88」の回より。

 日本製の88㍉砲だそうですが、調べると、日本には、近い数値では、九九式八糎高射砲しかないぞえ・・・。

                                                        (2009/01/13)
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