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【『ノモンハン : 見下ろす神、地を這う神』 第百七回】 [ノモンハン考]

☆いま、以下の本を読んでいます。

     090513_190335[1] (2).jpg
       『高射砲戦記 [ノモンハン事件] (田中新三郎著・南北書園発行)』

 昭和17年の発行です。

 兵頭二十八軍師の講演の後に、横浜の<軍学堂>古書店で買いました。

 感想は近日。

 ・・・高射砲の弾丸は、敵機を撃破しまくるのである。

 ・・・では、『ノモンハン :地を這う神々の境地』です。

   ◇   ◇

 第四十一柱 陸軍中尉 <原田 浩>

    「昏睡状態の電話連絡」

 とうとう敵陣地を占領した。

 それまでの苦戦難戦は語るも愚かである。奪取した敵の壕内には、敵の屍骸に交つて、部隊長馬場少佐が、胸部貫通銃創の痛手に、昏々として横たはつてゐる。そのそばに、原田浩中尉が昏睡状態に陥つてゐる。

 やや離れた壕の突角には、占領をものがたる日章旗がはためいてゐるが、その下には少数の兵士が護つてゐる。

 重砲弾は頭の上を、その日章旗の上を、ひつきりなしに飛びちがつて、もの凄い音とうねりを立ててゐる。

 敵の威声が聞える。

 原田中尉が昏睡からさめた。と   

「この状態を本部に報告しなければならぬ」

 咄嗟に思ひついてそばにある電話機を取つた。

「隊本部……」 きれぎれな言葉、高まり低まる声、

「第一線は取れた。しかし……すぐ前は敵だ」 ややもすると、手足がしびれたやうになつて、顔が茫としてそのまま打伏さうとする、目を見張つて、息をのみこんで力を入れる。

「日の丸を目標に……目標にうつてくれ。俺達は弾丸をかぶつてもいい」

 切れ切れに押出すやうな声は、荒い呼吸に変る。

 遥か隊本部で受話器を握つた河添中尉は、その声と呼吸で、原田中尉の重傷を知つた。

「日の丸を目標に」といひ「俺達は弾丸をかぶつてもいい」といふ中尉の心根を思ふと胸の中がいつぱいになつた。

 直に後続部隊が出動して来た。そして附近一帯は確保された。

 これも人間業とも思はれない原田中尉の電話連絡の殊勲からであつた。

   ◇

 ここで言われる「日の丸を目標に」の日章旗は、いわゆる「軍旗」とは異なるのだろうか?

 軍旗は「旭日旗」で、目印としては「日章旗」が用いられたのか?

                                                 (2009/05/13)
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